
前回の記事では、インフルエンザ予防について「あいうべ体操(鼻呼吸)」を紹介しました。
感染症は、マスクで短期的に防いでも、インフルエンザの次には別のウィルス、次には花粉症…と長期的には自分の体の対応力を高めなければ意味がありません。
今回は、長期的にできる感染症予防についてのお話です。
今日からできる長期的な感染症対策として下記があげられます。
①あいうべ体操
②ビタミンAの摂取
③免疫機能Up:IgA抗体を増やす(ピラティス・ヨガ)
④入浴
⑤CBD
section01
ビタミンAの摂取
あいうべ体操の記事でもウイルスが体内に入るのを防ぐバリアになってくれる粘膜の重要性について述べましたが、その粘膜細胞を成長させるのがビタミンAです。粘膜は目や鼻、呼吸器、口から腸、生殖器に至るまで、生物における一つの大きな臓器を形成しています。また、ビタミンAは粘膜や血中でウイルスや病原体を排除するために重要なIgA抗体やIgG抗体などの産生を促し、感染対策・がん対策にも有益です。
ビタミンAが多く含まれる食材:レバー、うなぎ、肝油
section02
免疫機能Up:IgA抗体を増やす(ピラティス・ヨガ)
IgA抗体(免疫グロブリン)は粘膜を中心として免疫を担う重要な物質です。粘膜からウイルスや細菌などの異物が侵入するのを防いだり、病原菌から出た毒素を中和したり、必要な菌を定着させるといった重要な役割を担っています。
そんなIgAを減らしてしまう要因としては以下が挙げられます。
・ストレス
・過度な運動
・ネガティブな感情 など
一方でIgA抗体を増やす方法としてピラティス・ヨガがあげられます。
免疫力を高めるために身体を動かすのであれば、過度な運動(筋トレなど)は不十分で、脳神経と自律神経のニュートラル化による機能向上が大切です。このためには、背骨を動かすこと、微細な感覚への集中による瞑想効果、リズミカルな呼吸と動きによるセロトニン増加が見込める”本物のピラティス”が効果的です。
section03
入浴
浴槽に浸かることで体温を上昇させることで、免疫力が上がります。
また、入浴によって一度体を芯から温めた後、深部体温が下がります。そのタイミングでメラトニンが出やすくなり、睡眠に入りやすくなります。メラトニンには抗ウイルス作用、免疫強化作用、ミトコンドリア保護作用などがあります。
section04
CBD
CBD(カンナビジオール)というのは大麻草から抽出される天然成分、カンナビノイドの一種です。大麻と聞くと「えっ!?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、CBDはいわゆるマリファナに含まれる違法成分ではないので、問題ありません。れっきとした健康食品もしくは医療目的で使われる薬用成分(医療大麻)です。
CBDには身体の調整機能をサポートする作用があり、免疫のバランスを整えたりストレスへの耐性を高めたりしてくれます。また、CBDの成分が持つ抗炎症作用や抗ウイルス作用は感染制御に役立つと言われており、研究が進められています。カンナビノイドの受容体は免疫細胞に多く、またCBDがウイルスの増殖を抑制するメカニズムを有しており、臨床実験でもカンナビノイドを摂取していた人は、感染率が低下したり重症化が抑制できたことが調査で示されています。