ウェルビーイングとは何か? それはニーチェのいうところのニヒリズムからの脱却だ。
生をまっとうすること。
ニヒリズムとは目標が欠け、なぜという問いに対する答えが欠けている状態。
いやなぜという問いかけそのものをすることを放棄した状態ではないか?
Section01 ニヒリズムとは?
ニヒリズムとは簡単にいえば、やる気のない、全てに否定的な立場、この世の中に意味などないんだから何でもいいという心理状態のことで、まさに現代日本人の姿であり、ウェルビーイングの低さと相関する。
なぜ、という問いかけができないで、いつでも方法、Howを考える人生はニヒリズムの中にある。
ニヒリズムがなぜ生まれたかというと、そもそも人間の歴史上で宗教や政治など超感性的な最高価値など本来意味がないものに対して意味があるということをしてきたことがわかってきてしまったから。その状態で残るのはいままで価値のないと思われてきた感性的世界だ。この自然という感性的価値こそが新たな道であるという。
Section02 ニヒリズムの克服
それではこのニヒリズムをどう克服したらいいかというと、ニーチェは人間そのものの自然な状態に目を向けろというわけで、それが身体だ。
ニーチェは次のように書いている。
“肉体の存在”
「本質的なことは肉体から出発し、それを手引として利用することである。肉体を信ずることは精神を信ずることよりもずっとしっかりとした根拠を持っている。」
「肉体の現象はより豊かか、より明瞭な、よりとらえやすい現象である。だから肉体に方法的な優先権を与えるべきである」
生き生きとした自然というものは、その中に「現にあるものよりもより強くより大きくなる」という構造を持っている、という。
この肉体の存在を感じ、その肉体のなかにある自然そのもの、つまりは力への意志、より強くより大きくなろうとする意思を引き出すことこそが、zen placeのピラティスヨガのやることである。
それは一種の芸術であり、ニーチェは芸術こそが生の否定への全ての意志に対する無比に卓越した対抗力に他ならない、という。
もちろん、コストはそれなりにかかる。フレームフィットネスマシン、あるいは同様の機材で約3500ポンドほど。それに加えて月間のメンバーシップ費用がかかる。メリッサはこの金額自体は高いと認識している。しかし、ピラティスの効果や魅力を考えると、その価値があると信じている。
私たちのピラティスヨガは、“肉体という生き生きとした力を持つ自然を感じるものであり、かつ、生の肯定を促す芸術”である。